Ubuntu 8.04 Hardy Heron

Ubuntuは毎年4月と10月の6ヶ月おきに新バージョンが登場します。そのリリース名には「形容詞」と「動物の名前」がついていますよ。

2007年4月にリリースされたUbuntu 7.04の名前は「勇敢なこじか」のFeisty Fawnですね。2007年10月にリリースされるUbuntu 7.10の名前は「元気なテナガザル」のGutsy Gibbonです。

その次、2008年4月にリリースされるUbuntu 8.04の名前は何になるんでしょうか? 気が早い?

UbuntuのファウンダーであるMark ShuttleworthがLifehacker.comに洩らした話によると、Ubuntu 8.04の名前は「頑丈なサギ」のHardy Heronになるそうです。

Next Version of Ubuntu to be Named Hardy Heron
そのうち公式にアナウンスされて明らかになるでしょう。

小さなUbuntuが好きです

2007年のLinuxデスクトップユーザー数が前年から2倍に増えました。Ubuntuが大きく貢献しています。


2007 Desktop Linux Survey results revealed
Linuxらしく投票による調査です。


人気のあるUbuntu。
Ubuntuはシンプルです。特定の用途にチューンされたディストリビューションではありません。また、Ubuntuは多機能ではありません。はじめから多くのアプリケーションがインストールされているわけでもありません。なにも特別ではない、ふつうなのです。

Ubuntuは、覚えることはより少なく、操作はより簡単に、システムはより柔軟に、これまでバージョンアップを重ねてきました。そう、使えば直観的に理解できるように進化している、と言えば良いでしょうか。

シンプル、イージー、フレキシブル......私はこれをすばらしいシステムの条件だと思います。わずらわしい事はキライですし、知らないアプリケーションにはじめから付きまとわれたくありませんし、知識を持っていないと解からないOSなんてナンセンスですから。

すごくない、小さなUbuntu。それが大きな魅力です。すき。

AWNでデスクトップドックを使う

デスクトップドック・ランチャーのAWN(Avant Window Navigator)を使うと、デスクトップドックでウインドウを整理できます。

インストール:
$ sudo apt-get install avant-window-navigator


インストール後はメニューバーの「アプリケーション」→「アクセサリ」→「Avant Window Navigator」からAWNにアクセスできます。


AWNはウインドウの切替えの他にアプリケーションランチャーとしても機能します。メニューバーなどからドラッグアンドドロップでアイコンを加えることができますよ。


ドックの端で右クリックしてメニューを表示します。また、メニューバーの「システム」→「設定」→「Awn manager」から、AWNの設定ウインドウへアクセスできます。


設定ウインドウの「General」の「Bar Appearance」タブから、ドックの見た目を変更できます。


「Applets」から、ごみ箱やワークスペーススイッチャーなどのアプレットを追加できます。「Awn Main Menu」と「Stack」がオススメです。


Awn Main MenuとStackはとっても便利ですよ。

Screenletsでデスクトップウィジェットを使う
GNOME Doでデスクトップ操作を素早く行う
ぷるぷるのウインドウ!デスクトップ効果を有効にしよう!


ヒント:
デスクトップ効果を有効にしておくと最も良い外観を得られます。

ログイン時にAWNを自動的に起動したい場合はセッションに「avant-window-navigator」コマンドを追加しましょう。

自動的に起動するプログラムを管理しましょう


アプレットを含むテストバージョンのAWNはテスト用のリポジトリから入手できます。インストールのためにAWNのリポジトリをソフトウェア・ソースに追加しましょう。

リポジトリ情報:

リポジトリ(Ubuntu 8.04の場合)
deb http://ppa.launchpad.net/awn-testing/ubuntu hardy main

リポジトリ(Ubuntu 7.10の場合)
deb http://ppa.launchpad.net/awn-testing/ubuntu gutsy main

リポジトリを追加してアプリケーションを増やそう!


インストール:
$ sudo apt-get install awn-manager-trunk
$ sudo apt-get install awn-extras-applets-trunk

Ubuntu7.10でXorgの設定ツールが追加される

Ubuntuでグラフィックスカードの設定を行うためには、コマンドライン端末からCUIの設定ツールを使うか、Xorg.confファイルを直接編集するか......と、フレンドリーではありませんでしたね。

2007年10月にリリースされる Ubuntu7.10 Gutsy Gibbon ではGUIの設定ツールが追加されます。地味な機能だけれど、うれしい追加ですね。これで、設定ミスもだいぶ減るんじゃないかなぁ。

よくありそうな話として...

「グラフィックスの設定変えたい」 → 「Xorg.confいじる」 → 「設定を間違えてXが起動しない」 → 「よくわかんないviでXorg.confいじる」 → 「ドキドキしながらstartx」→ 「なにか違う」 → 「やり直し」 → 「もうやだ」

...なんて手間から開放されそうですね。

Gutsy Gibbon - Tribe 5 test release | Ubuntu
Ubuntu7.10は多くの箇所が改善されてより使い易くなりますよ。

OperaでクールにWebブラウジングする

WebブラウザーのOperaを使うと、クールで高速に、そしてセキュアにWebブラウジングできます。

標準ではOperaをネットワークインストールできません。インストールのためにOperaのリポジトリをソフトウェア・ソースに追加しましょう。

リポジトリ情報:

リポジトリ(UbuntuおよびDebian系Linuxの場合)
deb http://deb.opera.com/opera stable non-free

PGPキー
PGPキーをコマンドから追加します。
sudo wget -O - http://deb.opera.com/archive.key | sudo apt-key add -


インストール:
$ sudo apt-get install opera


インストール後はメニューバーの「アプリケーション」→「インターネット」→「Opera」からOperaにアクセスできます。


Operaはメールクライアント、チャット、ウィジェット、BitTorrent、ダウンロードマネージャー、ノート、テキスト編集、マウスジェスチャ、各種セキュリティー機能...など、とっても多くの機能を標準で備えています。また、メニューやボタンの位置や大きさなど、インターフェイス上のパーツを極めて柔軟にカスタマイズできますよ。


起動時や新しいタブを開くとスピードダイヤルというランチャー機能を持ったページが表示されます。スピードダイヤルに頻繁にアクセスするWebサイトを割り当てておきましょう。


ページをあらゆるモードで表示できます。モバイルデバイス風やスタイルシートの有効/無効のほか、ClassやID属性やブロック要素の構造を表示できますよ。Webデザイナーやデベロッパーにはうれしい機能ですね。


Operaには使いやすく高機能なメールクライアントとIRCチャットクライアントが統合されています。メニューの「Tools」→「Mail and chat accounts」からアカウントを設定すると利用できます。


ウィジェットを利用しましょう。メニューの「Widgets」→「Add widgets」からOpera Widgetsで公開されているウィジェットを追加出来ます。


ブラウザーのスキンを変更しましょう。メニューの「Tools」→「Appearance」から設定ウインドウを表示して「Skins」タブの「Find more skins」にチェックを入れるとMy OperaコミュニティーのOpera Skinsで公開されているスキンを追加できます。


Operaに日本語を話して欲しいですか?メニューの「Tools」→「Preferences」から設定ウインドウを表示して「General」タブのLanguage覧の「Details」ボタンを押しましょう。「User interface language」に日本語の言語ファイル(.lng)を設定するとOperaのメニューやメッセージが日本語化されます。

言語ファイルはOpera's language filesページからダウンロードできます。ダウンロードしたファイルはホームフォルダ内の隠しフォルダ「.opera/」に保存すると良いでしょう。

ヒント:
アドレスバーや検索ボックスにテキストを入力できない場合はSCIM入力メソッド用の追加パッケージをインストールする必要があります。

SCIM用の機能を追加してテキスト入力できるようにしよう!

リポジトリからインストールできるパッケージを調べよう!

アプリケーションの開発・配布元などのリポジトリを追加した後、どのようなパッケージがインストールできるかを知るためにSynapticを見てみましょう。


メニューバーの「システム」→「システム管理」→「Synaptic パッケージ・マネージャ」からSynapticを起動します。

サイドバーの「原点」ボタンを押すと登録してあるリポジトリの一覧が表示されます。このリポジトリ一覧から各リポジトリに含まれるパッケージを表示できますよ。

リポジトリを追加してアプリケーションを増やそう!
アプリケーションのインストール方法!3つ紹介!

Canonicalの商用アプリケーション用リポジトリ!Canonical Commercial Repositories

Canonical Commercial RepositoriesはUbuntuのディストリビューターであるCanonicalがホストしている商用アプリケーション用のリポジトリです。OperaやVMware Serverを入手できますよ。

リポジトリ情報:

リポジトリ(Ubuntu 7.04の場合)
deb http://archive.canonical.com/ubuntu feisty-commercial main

リポジトリ追加後にSynapticで「opera」や「vmware-server」パッケージのインストールをオススメします。

リポジトリを追加してアプリケーションを増やそう!
リポジトリからインストールできるパッケージを調べよう!


ヒント:
Ubuntu 7.10からCanonical Commercial Repositoriesは標準で登録されています。

GHexでバイナリファイルを編集する

バイナリエディタのGHex(Hex エディタ)を使うと、バイナリファイルをシンプルに解析・編集できますけど...ふつう興味ないよね。

インストール:
$ sudo apt-get install ghex


インストール後はメニューバーの「アプリケーション」→「プログラミング」→「Hex エディタ」からGHexにアクセスできます。


GHexは検索と置換、指定アドレスへの移動、文字テーブル表示、基数変換、型変換など基本的な機能のみのシンプルなツールです。後でよりいっそう悩むためにデータをHTMLで保存できますよ。


メニューの「編集」→「指定した場所へ移動」から指定アドレスへ移動できます。アドレスの指定は16進数を表す「0x」から入力します。

GHexはとってもシンプルで使い勝手のよいツールです。開発したプログラムの実効速度を上げたい場合や、バイナリで保存されるログの解析や、ゲームのセーブデータあるいはそのゲーム自体の改造?に役立つでしょう。

ヒント:
GHexはデータをHTMLファイルで保存可能です。HTMLファイルのページが大量に作成されるので、新しくフォルダを作り、そのフォルダ内に保存すると良いでしょう。

Avidemuxでビデオファイルを変換する

ビデオエディターのAvidemuxを使うと、AVI、MPEG、MP4、VOB、DIVX、Windows Media、Ogg Media...などから、AVI、MPEG、MP4、Ogg Mediaへ簡単にフォーマットを変換できます。

インストール:
$ sudo apt-get install avidemux mjpegtools toolame lame


インストール後はメニューバーの「アプリケーション」→「サウンドとビデオ」→「Avidemux」からAvidemuxにアクセスできます。


「開く」ボタンを押してビデオファイルを開きます。また、メニューの「File」→「Append」からビデオファイルを追加・結合できます。


サイドバーの「Video」、「Audio」、「Format」をそれぞれ変換したいフォーマットに設定します。オーディオをMP3に変換したい場合は「lame」を選び、MP2に変換したい場合は「Twolame」を選びましょう。


メニューの「Auto」からVCD、SVCD、DVD、PSP向けのフォーマットへ自動設定できますよ。


「保存」ボタンを押してフォーマットの変換をはじめます。


Avidemuxは簡単な編集機能を備えています。再生を開始したい位置でコントロールバーの「A」ボタンを押して、再生を終了したい位置で「B」ボタンを押すと、変換時にA-B間の部分だけが保存されます。


コントロールバーの「Selection」覧の「A」と「B」ボタンから、設定したAとBのポイントへすばやく移動できます。


サイドバーの「Video」覧の「Filters」ボタンからビデオにフィルターを加えられます。画面サイズのリサイズもフィルターから行います。

Avidemuxは一応ビデオエディターだけれど、変換ツールとして利用した方が良いツールですね。

Kdenliveで効率よくノンリニアビデオ編集する
Kinoで簡単にDV編集する

ビデオ出力を変更して黒い表示をなおそう!

ビデオの画面が黒いまま再生されますか?


この現象はデスクトップ効果を使っている場合などに起きる可能性があります。その場合はビデオ出力の設定を変更することで、正常に表示できるようになります。

コマンドから gstreamer-properties をタイプして「マルチメディア・システム・セレクタ」を起動しましょう。

$ gstreamer-properties



「ビデオ」タブにある「デフォルトの出力」の「プラグイン」を「Xウインドウシステム(Xv なし)」に変更してみてください。


「テスト」ボタンを押すとテスト映像が再生されます。テスト映像が正常に再生されればビデオも正常に再生されますよ。

ヒント:
マルチメディア・システム・セレクタはメニューバーの「システム」→「設定」→「マルチメディア・システム・セレクタ」からもアクセスできます。

標準ではメニューから隠れているので、メニューバーの「システム」→「設定」→「メインメニュー」から設定ツールを起動し、「システム」→「設定」の中の「マルチメディア・システム・セレクタ」にチェックを入れてください。

Ubuntuでは各種メディアの再生に「GStreamer」というマルチメディアシステムが採用されています。GStreamerを使用しないVLCやMPlayerやRealPlayerやxineエンジンを使ったプレーヤーなどでは、それぞれのプレイヤーでビデオの出力方法を設定する必要があります。

VLCでメディアを再生・配信する
MPlayerでメディアを再生する
RealPlayerでRealMediaを再生する

SongbirdでWebを再生する

マルチメディアプレーヤーのSongbirdを使うと、PC内のメディアファイルからWeb上のメディアファイルまで統合的に再生・管理できます。

インストール:
Songbirdのダウンロードページから圧縮ファイルをダウンロードして、手動でインストールしましょう。圧縮ファイルを解凍したフォルダ内の「Songbird」が実行ファイルです。

アプリケーションを手動でインストールする方法!2つ紹介!



はじめて起動するとライセンスの確認が促されます。「By clicking the "I Agree" button, I accept the terms of the license agreement」にチェックを入れて「I Agree」ボタンを押しましょう。


セットアップのオプションとして言語の設定と拡張機能の追加が促されます。設定は後から変更できますよ。

セットアップオプションの後にメディアの自動検索が促されます。メディアファイルのあるフォルダを指定するとフォルダ内のメディアファイルがSongbirdのライブラリに取り込まれます。


Songbirdはマルチメディアプレイヤーであると同時に、FirefoxベースのWebブラウザーとしても機能します。各種ネットサービス、Podcast、Last.fmをサポートします。もちろん、音楽CDの作成やiPodもサポートしています。

再生できるメディアファイルはシステムにインストールされているコーデックに依存します。

オーディオとビデオの再生!各種コーデックを揃えよう!



メディアファイルは「ライブラリ」で管理します。検索ボックスにアーティスト名や曲名を入力するとリアルタイムに結果が表示されます。


メディアファイルを右クリックして曲に関する情報や歌詞をWeb検索できます。検索結果はWebブラウザーでもあるSongbird内で表示されます。


SongbirdでPodcastを配信しているサイトやメディアファイルへのリンクを含むサイトにアクセスすると、自動的にメディアファイルが検知されてファイル一覧が通知されます。

そのまま連続再生したり、プレイリストやライブラリに追加したり、ファイルをダウンロードできますよ。便利ですね。


メニューの「ファイル」→「ダウンロードフォルダを指定」からファイルのダウンロード先フォルダを設定しましょう。


メニューの「ファイル」→「ウォッチフォルダを指定」から常に監視しておきたいフォルダを設定しましょう。ウォッチフォルダは複数指定できます。

ウォッチフォルダとして指定したフォルダにメディアファイルが追加されると自動的にライブラリに追加されて再生・管理出来るようになりますよ。


メニューの「ツール」→「Add-ons」からLast.fmやiPodなどの拡張機能の設定を行えます。拡張機能はサイドバーの「ブックマーク」→「Add-ons」から入手できます。

Songbirdはとっても高機能なプレイヤーです。PC内とWeb上のメディアファイルを混在して再生・管理できるほか、様々なネットサービスを利用することでより多くのことが可能になるでしょう。

Last.fm Playerでストリーミングラジオを楽しむ

電源を管理する

メニューバーの「システム」→「設定」→「電源の管理」から、AC電源/バッテリー使用時の動作を変更できます。


ノートPCを利用しているなら、バッテリー使用時にアイドル状態が何分続くとスリープモードに入るか細かく設定しておきましょう。

VirtualBoxでクリーンかつ安全に別のOSを導入する

ヴァーチャルマシンソフトウェアのVirtualBox(VirtualBox OSE)を使うと、仮想的なPCをシステム上で実行し、クリーンかつ安全に別のOSを導入できます。

インストール:
$ sudo apt-get install virtualbox-ose


インストール後はメニューバーの「アプリケーション」→「アクセサリ」→「VirtualBox OSE」からVirtualBoxにアクセスできます。


ヴァーチャルなPCを作成しましょう。ヴァーチャルなPCのことを「仮想マシン」、その仮想マシンにインストールするOSは「ゲストOS」と呼ばれます。仮想マシンは複数作成できますよ。


新規ボタンを押すか、メニューの「仮想マシン」→「新規」から仮想マシンの作成ウィザードを開きます。「次へ」ボタンを押して次のステップに進みます。


仮想マシンの名前とゲストOSの種類を設定します。作成ウィザードで行う設定は後から変更できますよ。「次へ」ボタンを押して次のステップに進みます。


仮想マシンに割り当てるメモリを設定します。実際のメモリ容量の半分くらいが良いでしょう。「次へ」ボタンを押して次のステップに進みます。


仮想HDDを作成します。「新規」ボタンから仮想HDDの作成ウィザードを開きましょう。


仮想マシンにインストールするゲストOSやあらゆるデータはVDIイメージファイル(.vdi)という仮想的なHDDの中に保存することになります。「次へ」ボタンを押して次のステップに進みます。


仮想HDDの種類を設定します。仮想HDDの使用量に応じて自動的にVDIイメージファイルの容量が変わる「可変サイズのイメージ」を選択すると良いでしょう。「次へ」ボタンを押して次のステップに進みます。


仮想HDDの名前と容量を設定します。仮想HDDの種類に「可変サイズのイメージ」を選んでいる場合は、実際のHDD容量以内で少し大きめに設定しておいても良いでしょう。「次へ」ボタンを押して次のステップに進みます。


仮想HDDの設定を確認して「完了」ボタンを押しましょう。


仮想マシンの作成ウィザードに戻ります。作成した仮想HDDを選択しましょう。「次へ」ボタンを押して次のステップに進みます。


仮想マシンの設定を確認して「完了」ボタンを押しましょう。


メインウインドウのメニューの「ファイル」→「仮想ディスクマネージャ」から、さらに仮想HDDを追加したり、ISOイメージファイルを追加できます。


設定ボタンを押すか、メニューの「仮想マシン」→「設定」から仮想マシンの設定を変更できます。ビデオメモリの容量など細かな設定を行えますよ。


ISOイメージファイルからゲストOSをインストールするなら、設定の「CD/DVD-ROM」で「ISOイメージファイル」を選択しましょう。


設定の「ネットワーク」から利用するネットワークアダプタを設定できます。ホストOSで使っているネットワーク接続をそのまま利用する「NAT」を選択すると良いでしょう。


設定の「USB」からUSB機器を仮想マシンでも利用できるように割り当てられます。マウスとキーボードは設定しなくても自動的に仮想マシンで利用できますよ。

むしろマウスとキーボードは割り当てないようにしましょう。マウスとキーボードを仮想マシンに割り当てた場合、仮想マシン側にコントロールが渡ったままホストOSの操作に戻れない可能性が高いです。


OK!作成した仮想マシンを起動しましょう。起動ボタンを押すか、メニューの「仮想マシン」→「起動」から仮想マシンを起動します。

ゲストOSとしてインストールするOSのインストールディスクを事前にPCに入れておきましょう。ISOイメージファイルからゲストOSをインストールするなら、事前に仮想マシンの設定の「CD/DVD-ROM」で「ISOイメージファイル」を選択しておきましょう。

ゲストOSのインストール作業は通常のOSのインストールと同じです。Windowsや他のディストリビューションなどをインストールしてみてください。


仮想マシンのウインドウでキーボード右側の「Ctrl」キーを押すと、マウスとキーボードのコントロールを仮想マシンと実際のPCに切り替えられます。また、「右Ctrl + F」キーでフルスクリーン表示に切り替えられます。


VirtualBoxは仮想マシンの状態を記録して過去の状態に戻すことが出来ます。メインウインドウの「スナップショット」タブから状態の記録を行います。ゲストOSをインストールした直後にスナップショットを撮っておくと良いでしょう。


ゲストOSのインストール後に、仮想マシンウインドウのメニューの「デバイス」→「Guest Additions のインストール」から、コントロールや画面の描画速度を改善する拡張機能をゲストOSにインストールできます。

「Guest Additions のインストール」を選択すると、ゲストOSに仮想的なCD-ROMがマウントされます。そのCD-ROMの中にインストーラーが入っているので、インストールしておくと良いでしょう。

Guest Additionsのインストール(ゲストOSがWindowsの場合):
CD-ROM内の「VBoxGuestAdditions.exe」を実行します。

Guest Additionsのインストール(ゲストOSがLinuxの場合):
CD-ROM内の「VBoxLinuxAdditions.run」を実行します。
$ cd /media/cdrom0/
$ sudo sh VBoxLinuxAdditions.run


Guest Additionsをインストールして仮想マシンを再起動すると、ゲストOSのビデオドライバが改善され画面の描画速度が向上します。また、ホストOSとのマウス統合、クリップボードの共有、フォルダの共有、リモートデスクトップの利用が可能になります。

VirtualBoxで設定した共有フォルダにゲストOSからアクセスするには、ゲストOSでコマンドからマウントします。

共有フォルダのマウント(ゲストOSがWindowsの場合):
net use x:\\vboxsvr\[VirtualBox共有フォルダ名]でマウントします。
net use x:\\vboxsvr\SharedDirectory


共有フォルダのマウント(ゲストOSがLinuxの場合):
mount -t vboxsf [VirtualBox共有フォルダ名] [ゲスト側マウントポイント]でマウントします。
$ sudo mount -t vboxsf SharedDirectory /media/share


HDDを増やしたり、パーティションを別けたりしなくても、別のOSを利用できるのが、仮想マシンの良いところですね。また、全てのデータはVDIイメージファイルに収められるので、ホストOSのシステムもクリーンに保てます。

WineでWindowsアプリケーションを動かす


ヒント:
USB機器の設定はOpen Source EditionではないVirtualBoxにおいて可能です。Open Source EditionではないVirtualBoxはVirtualBoxのダウンロードページから入手できます。

VirtualBoxの動作にシステムグループ「vboxusers」へのアクセス権限が求められる場合は、VirtualBoxをスーパーユーザー権限で動作させるか、システムグループ「vboxusers」へユーザーを割り当てた上で動作させる必要があります。メインメニュー内のVirtualBox OSEを編集し、指定されているコマンドを「gksudo virtualbox」に書き換えてスーパーユーザー権限で起動すると良いでしょう。

メインメニューの表示を設定する