swapファイルを追加する

swap領域は物理メモリ容量の不足を補う仮想メモリとして利用されます。また、ハイバネートする際の作業中データもswap領域に保存され、次回起動時にswap領域に保存されたデータから作業中の状態が復元されます。


swap領域専用のパーティションがLinuxのインストール時に作成されますが、インストール時に手動でパーティショニングしてswapパーティションを作らなかったり、物理メモリ容量よりも小さなswapパーティションを作成した場合、物理メモリ容量が不足した際の動作に支障が起こる可能性があります。


swap領域はパーティション方式の他にファイル方式でも利用することができます。swapパーティションを作成していない場合や物理メモリ容量よりも小さなswap領域で支障が起こっている場合はシステムにswapファイルを追加するとよいでしょう。

swapファイル作成

ddコマンドで適当なサイズのファイルを作成します。コマンドオプションの「of」にファイルのパスを指定して「bs」に基準となる容量の単位を指定して「count」にbsの量を指定します。
ルートディレクトリ内に2GBのファイル「swap」を作成
$ sudo dd if=/dev/zero of=/swap bs=1G count=2

M(MB)などの単位でも容量を指定可能
$ sudo dd if=/dev/zero of=/swap bs=1M count=2048


mkswapコマンドでファイルをswapファイル化します。
$ sudo mkswap /swap


swaponコマンドでswapファイルをシステムのswap領域として有効にします。
$ sudo swapon /swap


システムの起動時にswapファイルが自動的にマウントされるようにシステムの設定ファイル「/etc/fstab」に設定を追記します。以下の設定行を追記するとよいでしょう。
/swap    swap    swap    defaults    0    0


OK, これでswapファイルをswap領域として利用できます。


ヒント:
catコマンドでswap領域が有効になっているか確認できます。
$ cat /proc/swaps


作成するswap領域は、物理メモリが2GB以上ある場合には物理メモリと同じ容量で作成し、2GB以下の場合は物理メモリの2倍程度の容量を作成しておくとよいでしょう。

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