Linuxのリアルタイム処理動作はスーパーユーザーのみに制限されており、一般ユーザーには許可されていません。一般ユーザーでリアルタイム処理動作を利用するためには認証モジュールに対して制限の設定を行う必要があります。
設定ファイルの「limits.conf」を修正しましょう。
スーパーユーザー権限で limits.conf をgEditテキストエディタで開きます。
$ sudo gedit /etc/security/limits.conf
適用対象と制限タイプの指定に続けて「rtprio」と「nice」と「memlock」とそれぞれの値を設定したラインを追加します。ファイルの最後に追加記述すると良いでしょう。
* - rtprio 99
* - nice -10
* - memlock 500000
* - rtprio 99
「*」はすべてのユーザーが対象になります。特定のユーザーに適用する場合はユーザー名(ログイン名)を指定し、特定のグループに適用する場合は「@groupname」のように先頭に@を付けてグループ名を指定します。
* - rtprio 99
制限タイプは「hard」か「soft」か「-(both)」を指定できます。これはリソースの制限方法についてです。「-」を指定すると良いでしょう。
* - rtprio 99
「rtprio」はリアルタイム処理の優先度です。値には最大値を指定します。99が良いでしょう。
* - nice -10
「nice」はジョブの優先度です。値が低いほど優先度が高くなります。他のジョブを遅らせないように-5から-10くらいがナイスです。
* - memlock 500000
「memlock」はメモリのロック範囲です。値はKBytes単位で指定します。実際のメモリ容量と同じくらいが良いでしょう。
これで、再度ログイン後にリアルタイム処理動作を利用できます。Linux自体がリアルタイムカーネルであれば最も良いパフォーマンスを得られるでしょう。
リアルタイムカーネルを導入してパフォーマンスを高めよう!
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